11月の最後の日に、推拿学クラスは修了式を迎えました。
10月19日から始まったこの日本人向け推拿クラスは、人気が高く、募集をかけたところ、早々に定員になったので締め切りました。
初心者のための推拿学コースですが、招いた講師は推拿学のエキスパート、上海中医薬大学鍼灸推拿学院推拿治療研究室元主任、岳陽病院外来専門家の李徴宇教授です。李教授は、40年をかけて積み重ねてきた豊かな経験を生かし、分かりやすい表現で本物の推拿を伝授しました。
第一回から第四回までは大人推拿で、李教授は中国推拿上海流派の代表的な手技であるこんぽう(㨰法)などを、一人一人の手を取って丁寧に教え、たくさん練習させました。そして、初心者にでもできる首・肩・腰・膝などの部位の推拿による健康維持法を紹介しました。学生たちがペアを組んで、互いに模擬推拿治療を実践しました。
肩関節周囲炎について教える時、李教授はクラスに五十肩で悩む学生がいると知り、その場でその学生にモデルになってもらい、推拿治療を施しながら、解説しました。治療前、額あたりまで上げられなかった右手は、約10分間の治療後、ちゃんと後頭部まで届くようになりました。目の当たりに推拿治療の奇跡を見た学生たちは、その素晴らしさに感激し、授業の終了時、盛大な拍手を先生に送りました。手技を教えながら、李教授は、常に病気の治療は医者に任せるべきだと言い、推拿治療の専門性を強調しました。
第五回と第六回は小児推拿で、李教授は小児推拿でよく使うツボ・手技・治療法などを紹介しました。脾経と腎経は、補うが清めない、それに対し、肝経と心経は清めるが補わないなどの話をする際、李教授は中医学の基本的な考え方についても簡単に解説しました。コースを通じ、多くの学生たちは、推拿学の属している中医学に対しても興味が湧いてきました。
修了証明書の授与を終え、学生たちは水餃子を食べる懇親会に参加しました。美味しく食べながら、みんなで楽しく雑談し、次に知りたい中医学知識についても語り合いました。
この度の日本人向け推拿学コースの企画を立てたのは、上海中医薬大学国際教育学院日本部です。通訳を担当したのは、同日本部教師の李喆先生でした。
先生は内関というツボの位置と一指禅という手技のかけ方を教えています。
集合写真です。
みんなで水餃子の懇親会に参加しています。