新型コロナウイルスが猛威を振るって、世界を一変させたのは、一年余り。ライフスタイルの急変を余儀なくされた人々は、大きな心理的挑戦にも直面しています。
中国は一足先にウイルスの封じ込めに成功し、日常生活を取り戻しつつあります。徹底的な感染対策のほか、中国の伝統医学も一役買っています。これらの経験を世界と共有し、違う国の医療関係者と議論を深め、共に対策を模索し、一日も早いパンデミックの収束に貢献しようと、中国伝統医学の先生たちは積極的に発信しています。
こんな中、中国大使館の後援を受け、立教大学心理芸術人文学研究所主催のシンポジウムがオンラインで開催されました。
上海中医薬大学附属曙光病院呼吸科主任張煒教授、上海中医薬大学太極拳健康センター・上海気功研究所李潔所長、上海藤和クリニック藤田康介医師、北里大学医学部精神科学教室主任宮岡等教授はゲストとして招かれ、およそ140名の中日両国の視聴者がオンラインで参加しました。上海中医薬大学国際教育学院日本部の顔歓先生は、シンポジウムの通訳を務めました。
呼吸科の主任で、上海市新型コロナウイルス感染症治療専門家グループメンバーでもある張煒教授は、上海における新型コロナウイルス感染症の中医薬治療経験を紹介しました。上海中医薬大学太極拳健康センター・上海気功研究所の李潔所長は、心身健康における中国伝統功法の理論と応用についてお話をしました。
その後、中国伝統医学の博士、上海藤和クリニック藤田康介医師は、「日中両国で見た新型コロナウイルス感染症とその対応」について、北里大学医学部精神科学教室主任宮岡等教授は、「コロナが変える社会とこころ」について、それぞれ発表しました。
個別演説の後、両国のゲストは通訳を介し、ディスカッションを展開し、北里大学の宮岡教授は中医学への興味を示し、ご自身も習いたいと話しました。シンポジウムの最後、ゲストたちは参加者から寄せられた質問に答えました。
シンポジウムのあと、「感動した、日中太極健康交流のために頑張る」とコメントした日本人留学生もいました。